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【地球ことば村・世界言語博物館】

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世界の文字

エルバサン文字 英 Elbasan alphabet,アルバニア Alfabeti i Elbasanit


18 世紀の後半に始まるアルバニア人たちの民族的覚醒,民族統一と独立を求める働きは文化面にも反映し,アラビア文字やギリシア文字によらない独自の文字を創造しようとする気運が,中部,南部の都市,および,アルバニア人移住者の多い国外の都市で高まることになった。各地で独自のアルファベットが案出されたが,その使用範囲は一つの町から一地方に及ぶ程度の狭いもので,広く普及するには至らなかった [1]

エルバサン文字は,18 世紀の半ばにアルバニア中部の町エルバサン (Elbasan) で考案された最初のオリジナルのアルファベットである。このアルファベットで書かれた祈禱文や福音書の訳が残されている。別掲 「アルバニアの文字」 参照。

文字構成

エルバサン文字は,グラゴル文字を自由に改変し,単純化した文字が主体となり,次の 40 字からなる。

エルバサン文字 [Omniglot Elbasan]

エルバサン文字テキスト

サンプルテキスト

エルバサン文字による主要な資料は,The Elbasan Gospel Manuscript (Anonimi i Elbasanit = The Anonymous of Elbasan,1761 年)として知られている,セント・ジョーバン・ウラジミール教会 (St. Jovan Vladimir's Church) で作成されたアルバニア正教会最古の福音書 (Elbasan Gospel Manucript) である。

アルバニア正教会最古の福音書 [Anonyomous / Public Domain / 出典]

ユニコード

エルバサン文字のユニコードでの収録位置は U+10500..U+1052F である。前掲の文字表は,フリーフォント Noto Sans Elbasanを用いて作成した。

関連リンク

[最終更新 2024/01/19]