地球ことば村・ことわざ学会共催
「いろはかるたを楽しむ会?」
- 日時:2014年9月23日(火・秋分の日)午後2:00~4:00
- 会場:東京都江東区 清澄庭園内 涼亭
秋晴れの午後、清澄庭園の大きな池に張り出したお座敷・涼亭に、20数名、8歳から80歳までの参加者が集まり、いろはかるたで楽しく遊びました。
ことば村井上副理事長のあいさつ「自分もかるたで遊ぶのを楽しみに来ました・・・」から始まり、ことわざ学会北村代表の「いろはかるたの仕掛けと魅力」*のお話、それから実際に4組にわかれて、かるたとり合戦。初めてやった!という8歳、12歳などの子どもたちはあっという間にコツをつかんで、圧勝でした。途中お菓子とお茶の休憩をはさんで、もう一勝負。池を渡る涼風も気持ちよく、全員子供に帰ったような笑顔で終わりました。この企画はこれからも続く予定です!
*「いろはかるたの仕掛けと魅力」
「いろはかるた」は日本語の特徴を活かし、遊びながら仮名を覚え、同時にことわざを楽しめる、世界的にもユニークなゲームです。日本語の48音は48の仮名文字に対応し、ひとつの音はひとつの仮名で表記されます。アルファベットではひとつの音はひとつの文字で表記される場合も複数の文字で表記される場合もありますから、いろはかるたのようなカードゲームは作れません。日本の子どもたちは大人と一緒にいろはかるたで遊びながら仮名文字を覚え、ことわざ=人生の智慧も身に着けて行ったのです。この「遊びながら」ということが素晴らしいですね。
「かるた」は安土桃山時代にポルトガルから船員などによって渡来したカードゲームと、日本古来の、貝合わせのような「合わせもの」が結びついて生まれました。そして、江戸時代には「百人一首」や「いろはかるた」が誕生し、ひろく親しまれるようになりました。
上流社会の和歌の伝統をひく「百人一首」に対し、「いろはかるた」はことわざを文句にし、たくましく生きる庶民の知恵を伝えてくれます。また、カラフルは絵札にはマンガにつながる風刺があり、デザインとしても魅力的です。今では忘れられかけた「いろはかるた」ですが、秋分の日のひととき、みんなで楽しくやってみましょう!
いろはかるた年表
戦国時代 南蛮からCARTA伝来
戦国時代 天正かるた(滴翠美術館蔵)
江戸初期 貝形源氏歌かるた(三池カルタ・歴史資料館蔵)
江戸中期 「たとへかるた」の誕生
江戸後期 「いろはかるた」の誕生
明治後期 明治いろはかるた
昭和前期 犬棒かるた
以上
文責 事務局