地球ことば村朗読の会
―子どもの時間をもう一度―
日時:2016年4月28日(木)午後2時〜3時
会場:特別養護老人ホーム「ゆるり」(神奈川県茅ヶ崎市)
朗読:演劇集団たつのおとしご会メンバー
ピアノ:笹田圭子
プログラム:子どもの時間をもう一度
宮沢賢治「虔十公園林」/浜田広介「ひとつの願い」/小川未明「月夜とめがね」
今回は初めての試みとして、老人ホームの慰問公演を行いました。プログラムは2015年に文化シャッターホールで上演された「子どもの時間をもう一度」を1時間に縮小したバージョンです。
神奈川県茅ケ崎にある特別養護老人ホーム「ゆるり」の会場はあかるいカフェ空間。車いすも含む椅子席には、お年寄りが期待を込めた表情ですわって待っていてくださいました。
「今日はみなさんに、子どもの時代を思い出していただこうと、日本の童話にピアノ演奏を添えてお贈りします」と始まったのは宮沢賢治の「虔十公園林」。少し頭のゆっくりした虔十という少年とその家族のやさしい物語。前列のおばあちゃまたちは、相槌をうったり、手をたたいたり、すっかり物語に没頭していました。続いて浜田広介の「ひとつの願い」。星のように輝きたいと願う年老いた街灯のお話し。そしておばあさんの不思議な一夜を描いた小川未明の「月夜とめがね」。最後に童謡の「朧月夜」を会場のみんなで歌いました。
お年寄りの方々も、介護の方々もとても楽しんでくださり、ぜひ今度はデイケアの施設でもやってくださいね、と頼まれました。ことばの響きの美しさをきっと感じていただけたのだと思います。この企画が続くことを願いながら、「ゆるり」を後にしました。
(事務局)