ことば村・日本語特別授業 第3回実施ご報告
昨年10月と12月の2回、品川区立清水台小学校4年1組での授業を受けて、いよいよ子どもたちの詩に曲がつく3回目。
その授業が3月1日に実施されました。
自分の詩が、どんな曲がつくのか・・・、音楽室に入ってくる子どもたちの顔はすこし不安そう。「ひさしぶりだったね!」という角先生の声で、授業が始まります。まず、歌でご挨拶しましょう、と、西尾さんがオペレッタ「ルクセンブルグ伯爵」からロシアの少女の歌を歌います。歌声がみんなの気持ちをほぐしてくれたところで―。「さぁ、曲を渡しましょう。自分の詩を読んでください」
きれいな模様いりの楽譜をひとりずつ手にして、ひとりずつみんなの前で、自作の詩を読み、角先生作曲で歌になった作品を西尾お姉さんが歌います。ピアノの柳津さんも楽しそうに伴奏。
夏休みに花火を見て、また、家族と来たいと思う歌。自転車にやっと乗れるようになって、さぁ、どこへいこうか、とわくわくする歌。離れてあえない友達に会いたいなぁと思う歌。やさしい歌、軽快な歌、それぞれとてもすばらしい!みんなの顔がどんどん楽しい笑顔になっていきます。
「自分の歌を聴いてどう思いましたか?」と角先生に聞かれて、「想像を絶する、いい歌にになってびっくりしました!」と答えるひとも。
メロディーがつくことで、自分の気持ちがより豊かにふくらみ、ひとに伝わることを実感してくれたと思います。家族や大切なものへの愛着を歌ったものが多かったのですが、こういう気持ちは普段は照れくさくてなかなか表現しないものです。それをことばにして、メロディーにのせると、思ったままを素直に言える。その心地よさを味わえたことでしょう。
楽譜を大事そうに胸に押し当てたこどもたちと、「また、会いましょうね」と最後に「今日の日はさようなら」を歌いました。こどもたちひとりひとり、「世界でひとつの 私の歌」を、きっといつまでも大切にしてくれることでしょう。