見慣れた羽織の高座着すがたではなく、おしゃれなセーターとマフラースタイルで登場の談四楼師匠。今回のテーマ、「粋と野暮」を選んだわけは、「現代っていうのは、拝金主義というか、勝ち組・負け組みなんていう言い方が幅をきかしていますね。それに代わる基準はないのか、そこから、粋と野暮というのが別の尺度になるんじゃないか、と」
「粋と野暮」があるじゃないかというのは負け組み中から、ですが、と前置きして、粋とはなにか、というお話に。
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ひとことでいうと、言動があかぬけていて、スマートということですが、けして出しゃばらず、控えめにしていて、聞かれれば「○○ときいておりますが」などと言う人が粋。「つまり、やせがまんに通じる。― 師匠」そうです。ぎゃくに自分が、自分が、というのは野暮。今の世の中、そういう人だらけの感がありますね。参加者のひとりは、「今まで自分がふるまってきたやりかたは、けっこう粋だったんだ」とうなずいたり。
談志師匠との会話やエピソードもいっぱいで、初笑いにふさわしい楽しい2時間半。つぎの機会が待たれます。
師匠、おつかれさまでございました。