今回、天候の悪さも影響したのか、参加者も少ない中、渡辺先生よりコピーライターのお仕事について伺いました。
先生には様々なキャッチコピーの例を持ってきていただきましたが年代別に仕分けしていくと、好景気の時には、コピーも勢いがあり、不景気になると、暗いものも出てくるとのこと。
また、全ての言葉を説明してしまうと、そこで終わってしまうので、想像力をかき立てる形にすべきとのことでした。
「キャッチコピー」と一言に言っても、様々な事例があり、「広告題材」としてのコピーは千差万別。さらに、コピーの周りにある写真などのビジュアルによってもコピーの効果が変ってくるそうです。
写真などで説明されている内容はそのままコピーでもう一度言っても感動がないため、画像とコピーは合えて別のものにしたほうがインパクトが出る、とのことでした。UFOだ、でUFOの写真では「だからどうした」となってしまうわけですね。
最近では、今までは考えられなかった「死」という言葉を使った例も出てきており、「時代の流れを感じさせる」ということでした。また、電車の中刷り広告などでは、チョコレートの写真を大きく引き延ばし、まったくキャッチコピーの入っていない広告も賞をとったそうです。この場合、コピーライターは参加していないわけではなく、「この画像には文字を入れないほうがいい」という判断をつけるという大切な仕事(?)をこなしているということです。言葉がないことが商品をアピールさせる言葉になるという
新しい形態でしょうか。
私たちが想っている「ことば」というものも時代に合わせて音声だけの言葉とは異なった形になりつつあることを意味します。そういう意味では、現在私たちが使っている英語を始めとする言葉も全て「消えゆく言葉」に含まれているといえるのかもしれません。