ことば村・ことばのサロン
■ 2008・9月のことばのサロン |
▼ことばのサロン |
2008年は国際言語年!全日本社会貢献団体機構助成事業 講演要旨 チベット問題の本質 今年3月10日の僧侶のデモを発端として、改めて世界の目が注目しているチベット問題の本質は「組織的な
文化の虐殺」です。チベット本土では中国語で学校教育が行われ、多くの寺院は焼かれたままで、チベット文化を継承
することはできません。そのために、毎年1500人の子供たちがインドに亡命をしています。亡命先で、チベットの文化に
ついて学ぶためです。 チベット文化とは チベットはチベット仏教を土台にした宗教国家です。全てが宗教をベースに形作られています。中心に
なっていたのは大小あわせて8000もあった僧院です。しかし、それらは破壊されて現在は100分の一の数になってしまい
ました。 チベット医学について チベット医学では古来から解剖学が発達しています。これは鳥葬のしきたりによるものと思われます。
鳥葬は、魂の飛び去った物質としての遺体を他の生命の役に立てるために行われてきたもので、医学者は鳥葬場に
行って、人間の体の仕組みを観察したのです。 心はチベット人 チベット本土の人口は600万人でチベット人の大半をしめ、ダラムサラなどインドの難民キャンプに 暮らしているのは全体からみると少数ですが、私たちはどこにいても心はチベット人です。その心で、現地に暮らし、 現地で尊敬される存在になることが大事です。 (文責 事務局) チベット寺院のたたずまいや民族衣装の女性たち、解剖図の掛け軸などの画像を見ながらのお話でした。今は 中国の貨幣にとってかわられて使われていないチベット紙幣(すごく大きい!)や銀貨の実物も手にとって見せて いただきましたが、「これは私にとってとても大切なものです」と丁寧にしまわれる様子が心に残りました。 平和な話し合いで、問題が解決される日が一日も早いことを祈らずにはいられません。 事務局 |