指揮譜とカラオケ
艶歌の大御所 どなたもご存知の歌手さん。
彼が まだ 新人の頃
自分で作った事務所に お世話になった郷里 恩人の娘さんが
どうしても東京に出て働きたいというそうです。
かつて東京行を両親に猛反対され
大喧嘩のすえ両親を振り切って夜汽車に飛び乗って上京したこの大御所さん
この東京を夢見る この娘さんの気持ちは痛いほど判るのです。
それでこの夢をかなえてあげたいと新事務所の電話番に彼女を迎えたのです。
この彼女 夢みる東京に! ウキウキ!ワクワク!の毎日だったそうです。
そこに 興行師さん(艶歌界ではオヤジさんと呼ぶ)から電話があり
「シキフとカラオケ」を至急届けて欲しい!」
それを聞いた 娘さん 大急ぎで渋谷のデパートで
敷布と木製の風呂桶を買って汗まみれでコンサート会場に届けたそうです。
「指揮譜(奏譜ともいうが)」ステージ上で 歌手の演奏を指揮する譜面の事、
「カラオケ」 今では大流行 盛り場の必需品。
歌手の歌声が録音されていない(空)
カラオケ カラのオーケストラ伴奏という意味らしいのですが、、、?
これは 昭和30年代の頃の話です。
この話 真しやかに 業界では 通っていますが 本当でしょうか?!
指揮譜は ともかく
カラオケは 今では 世界中で大流行!
日本発の世界共通語と言われていますが どうなんでしょうか?!
《中村和則(2021年掲載)》