宴会
晩秋、冷たいビールよりも熱燗の季節、日本酒が美味しい頃になりましたね。
コロナ騒動で大騒ぎ。衆議院選挙も終わりました。
こんな時でも、銀座通いをしている友人(羨ましい人ではありますが)銀座の街は閑古鳥も泣かないほど静かだといいます。これまで銀座に莫大な金を落としてきた彼には、ザマーみろと言っている人もいるようです。(自腹ではなく会社の金でしょうが)
ところが、銀座から500mちょっと離れた街、築地。魚類関連の街で有名ですが、裏道をちょっと入ったこじんまりとした寿司屋などはコロナ禍でもこれまで同様、普通に商売をしている店もありました。(あの自粛時に酒もOK!)むしろ客の方がちょっと気がひけて、酒を頼むとつい小声になるのに、店の人は大声で声を張り上げ「お調子 一本!」、これにはちょっと、、、? 客の方が下をむいてしまいます。
映画テレビ業界にもこの「宴会」という業界用語があります。画面の中にカメラや照明スタンドの足やその陰が写ってしまう事です。
最近の若いスタッフはあまり使いませんが、年配・ベテランスタッフはスタジオモニターにこんな画像が写った時、大声で「宴会!」とドナるのです。
通常、宴会をすると大騒ぎになりつい気が大きくなり、飲んだり食べたりしてしまうものです。そして結果、勘定するとき予算から足が出てしまうものです。
「宴会」は足が出る!?どうもこのへんからきた業界用語なようです。
収録が終わり、夜もとっぷり暮れて偉い人達(会社の幹部やスポンサー)皆様方などが帰ってから照明を落としたフロアー。冷たいコンクリートの床に座り、まだ埃が浮いているセットで、帰ってしまった俳優さん達の「あれ・・・?これ・・・!」もちろん他言は無用だと口を指で押さえて噂話に花が咲くのです。これで怒ったり? 笑ったり!
俳優さん達からの差し入れ、酒やビール、袋入りのツマミ。これで盛り上がる仲間たちの宴会は最高です!
《中村和則(2021年掲載)》