メッサピア文字 英 Messapic alphabet,伊 alfabeto messapico,独 das mesapische Alphabet,仏 alphabetmessapique

古代イタリアの諸言語の文字は概してエトルリア文字に由来しているのに対し,シケル語とメッサピア語の文字はギリシア文字に由来する。メッサピア語は古代イタリア南東部で,前 6~前 1 世紀に用いられた言語。→ 蛭沼
文字構成
メッサピア文字表 → Omniglot

メッサピア語テキスト
サンプルテキスト
ナルドの石碑
南部プーリア州レッチェ県(Lecce)の都市ナルド(Nardò)で 1950 年に発見された石碑(前 500 年頃)。28 × 9 × 6 cm の小石碑。メッサピア語最古の碑文。【参照】Piccola stele di pietra leccese da Nardò
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食料容器碑文
最初の部分は,ルディエ(Rudie)市の外壁の北西部の外側で,1956 年に発見。後に右の部分が発見され,碑文は完備した。縁の直径 19 cm,本文は左から右へ刻まれる。
ヴィコーリ山の奉納碑文
チェリエ・メッサピーコ(Ceglie Messapico)の西方,ヴィコーリ山(Monte Vicoli)の岩窟にて,1879 年頃,奉納碑文が発見された。堅いレッチェ石の柱形柱頭(24 × 63 cm)に刻まれている。おそらく,小神殿の壁に取り付けられていたもので,柱頭にあった女神像(高さ 48 cm)は,少し離れた所で発見された。→ 蛭沼 1992
関連リンク
注
- 蛭沼寿雄(1992)「メッサピア語」『世界言語編』(言語学大辞典,第 4 巻,三省堂)
- 蛭沼寿雄(2001)「メッサピア文字」『世界文字辞典』(言語学大辞典,別巻,三省堂)
- Omniglot: Messapic
[最終更新 2019/06/20]