古ペルム文字 露 древнепермская азбука,独 altsyrjänische / altpermische Schrift,Abur-Schrift,英 Old Permic / Zyrian / Komi script
古ペルム文字は,14 世紀の後半,ヨーロッパ・ロシアの東北部のペルム地方で布教活動を行い,初代のペルム主教となったペルムのステファン(Древнепермский яэык, c. 1345~1396)によって考案された 24 文字からなるアルファベットである。ギリシア文字を基礎に,教会スラヴ語のアルファベットを考慮して作られ,当時,ヴィチェグダ(Древнепермский яэык)川下流地域で話されていたペルム語の方言への宗教書の翻訳に用いられた。また,古ペルム文字は,モスクワで暗号用に用いられるなど,18 世紀までかなり用いられたが,以後は廃れた。 [1]
ペルム文字
古ペルム文字サンプル
古ペルム文字アルファベット, 1829 [Саша Карпенко / CC BY-SA 3.0 / 出典] |
古ペルム文字サンプル [Unknown / Public Domain / 出典] |
⇒ |
古ペルム文字で書かれた最古のコミ語碑文 [Стефан Пермский / Public Domain / 出典] |
文字構成
古ペルム文字用フリーフォント Abur.ttf Die altsyrjänische Abur-Schrift 。「聖規則(ノモカノン)の古ペルム文字表」の字形に基づいて作られた。 [2]
ユニコード
古ペルム文字のユニコードでの収録位置は U+10350..U+1037F である。フリー・フォントNoto Sans Old Permic が利用できる。
注
- ^ 松村一登 (2001)「古ペルム文字」河野六郎, 千野栄一, 西田龍雄 編著『言語学大辞典 別巻 (世界文字辞典)』三省堂, p. 441.
- ^ Décsy, Gyula (1965) Einführung in die finnisch-ugrische Sprachwissenschaft, Otto Harrasowitz.
関連リンク
- 古ペルム文字
- Omniglot: Old Permic alphabet
[最終更新 2021/11/10]