リュディア文字 英 Lydian alphabet
紀元前 1 千年紀に小アジア西部のリュディアで用いられた小アジア文字。この文字で記されたリュディア語は,印欧アナトリア語派に属するが,まだ十分に解明されていない。[松本]
リュディア文字の資料は,最古のものは前 8 世紀末から最新のものは前 3 世紀におよび,文字の影響も,時代や,また地域によってかなりの変異が認められる。概略的に,前 5 世紀以降のものを「古典期文字(Classic Lydian alphabet)」,それ以前のものを「古文字(Old Lydian alphabet)」として区別できるが,両者の間には,単に字形だけでなく,文字組織そのものにも若干の違いがあったと見られる。
文字資料
サンプルテキスト
大理石の墓碑に刻まれたリュディア文字 [CC0 / 出典] |
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ユニコード
ユニコードのリュディア文字の範囲は U+10920..U+1093FF である。対応するフォントは, Noto Sans Lzdian などがある。
注
- 松本克己 (2001)「リュディア文字」河野六郎 [ほか] 編著『言語学大辞典 別巻 (世界文字辞典)』三省堂, p. 1128.
参考サイト
- Lydian alphabet
- Omniglot Lydian
- ScriptSource Lydian
- TITUS Lydisch-aramaische Bilingue (Sardes Nr. 1)
- Lüd (lyd) nyelvi emlékeink gyűjteménye
- The Lydian language Translation of Lydian scripts
- Buckler, W. H. (1924) Lydian Inscriptions.
[最終更新 2022/03/22]