センチョッセン文字 SENĆOŦEN (Saanich)
カナダ西岸に住む先住民サーニッチ族が用いる言語をセンチョッセンと言い,アサバスカ語族のコースト・セイリッシュ系ノーザン・ストレイツの一つに分類されている。コースト・セイリッシュの言葉はより内陸の集団の言語に近いといわれていて,このことから,サーニッチは内陸からやってきた集団の一部でこの海岸地域に定住したのではないかと考えられている。 [1]
センチョッセン文字を創案したサーニッチ族の長老の一人,ペナーチは 1972 年、カトリック神父が校長をしている 「白人」 学校の用務員をしていた。彼は用務員室に遊びに来る子どもたちにサーニッチの昔話をしてやった。センチョッセンを教える教材が欲しいと思ったペナーチは、用務員室にあったペーパータオルに昔話を書いて、子どもたちに渡した。最初は IPA (国際音声記号) を使って書いていたが、子どもたちにとって IPA は難しかった。そこで、彼は初めて中古のタイプライターを買って、そのアルファベットをもとに記号を加えてセンチョッセンの発音を表す分かりやすい文字の体系を作りだした。
文字構成
センチョッセン語テキスト
サンプルテキスト
[出典] |
ユニコード
ユニコード 4.1 (2005 年) からセンチョッセンで必要な4文字 (U+023A, U+023B, U+023D, U+023E) がラテン拡張-B 領域に追加された。
注
- ^ ことばのサロン 『カナダ西海岸先住民サーニッチの文化復興運動』
関連リンク
- Omniglot: Saanich (SENĆOŦEN)
居住地域
サーニッチの居住地域は、カナダ・ブリティッシュコロンビア州の西端にあるバンクーバー島サーニッチ半島で、州都ヴィクトリアから北に約40キロのあたりである。
[最終更新 2022/01/20]