コーチー文字 Kochī 英 Kochi
コーチー文字は,インド西北部ヒマーチャル・プラデーシュ(Himāchal Pradesh)州のシムラー(Śimlā)地方で話される,西パハーリー(Western Pahāṛī)方言に属するキューンタリー(Kiunṭhalī)方言を記すのに用いられる文字で,タークリー文字の発展したもの。シルモウリー文字やジョウンサーリー文字と同様,正確な表記はできない。すなわち,短母音と長母音の区別はなく,語中または語末に現われる長母音を表わす文字が,語頭に用いられたりする。[1]
コーチー文字表[2]
コーチー文字見本
Specimen in Mahasu Pahari (Kiunthali) language [Grierson / CC0 / 出典] |
注
- ^ 溝上富夫 (2001)「コーチー文字」河野六郎, 千野栄一, 西田龍雄 編著『言語学大辞典 別巻 (世界文字辞典)』三省堂, p. 432.
- ^ Grierson, G. A. (1916, rpt 1990) Linguistic Survey of India. vol. 9: Indo-Aryan Family, Central Group. Part 4: Pahāṛī Languages & Gujurī. p. 614.
関連リンク
[最終更新 2021/04/10]