ムルターニー文字 Multānī
ランダー(Landa)文字には地域差によって異形が多く,このランダー文字の 1 つの異形がムルターニー文字である。ムルターニー方言は,西部パンジャープ語方言たるラーンダー(Lahndī)諸方言のうち,最も主要な方言で,別名,サラエキー(Saraiki)方言ともいわれる。シンド(Sindh)州に近いムルターン(Multan)は古来,パンジャープ文化の中心地で,一大商業の中心地として栄えたところである。現代のサラエキー方言の記述には,ペルシア文字が使われる。[1]
文字表
母音
子音
ムルターニー文字見本
Example of a Multani variant of Landa script, a mercantile shorthand script of Punjab, from 1880 [Sapedder / CC BY-SA 4.0 / 出典] |
ユニコード
ムルターニー文字のユニコードでの収録位置は U+11280..U+112AFF である。例示に用いたフォントは Unifont Upper である。
注
- ^ 溝上富夫 (2001)「ムルターニー文字」河野六郎, 千野栄一, 西田龍雄 編著『言語学大辞典 別巻 (世界文字辞典)』三省堂, p.1006.
関連リンク
[最終更新 2021/04/10]