ディヴェ文字 Dhive
モルディブ諸島で使用されていた固有の文字として,12 世紀の銅板文書に用いられたエヴェラ文字(Evela Akuru)は,古代シンハラ文字に近い字形であった。16 世紀には,それに改良を加えたディヴェ文字(Dhive Akuru)が公文書に使用された。モルディブ語は,18 世紀末から,アラビア文字を基礎にしたターナ文字(Thāna Akuru)が公文書に採用されるようになる。[1]
エヴェラ文字
Lōmāfānu(またはloamaafaanu)はモルディブのテキストで,銅版に碑文を加えたものである。モルディブの新しい歴史書の多くはローマーファヌの形でしか発見されておらず,最も古いもので紀元後 12 世紀のものである。プレートに使われているディベヒ文字は,中世のシンハラ文字に似ていると主張した H. C. P. Bell によって "Eveyla Akuru" と命名された。 イスドゥ・ロマーファヌによると,南方のハドゥンマティ環礁の僧院の僧がマレに連行され,首をはねられたという。ハドゥンマティ環礁で発見されたローマーファヌの他に,モルディブで最も重要な銅板の一つがマレで発見されたボドゥガル・ミスキー・ローマーファヌである。[出典] Lōmāfānu
Isdhoo Lōmāfānu 銅版に刻まれたエヴェラ文字 1194 年 [Public Domain / 出典] |
エヴェラ文字構成
右の表は IAST=International Alphabet of Sanskrit Transliteration と呼ばれるインド系文字のラテン・アルファベットによる翻字方式の一つ。この表は,エヴェラ・ディヴェ文字両文字表の位置の参照として提供されている。
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ディヴェ文字構成
Bodufenvalhuge Sidi によるディヴェ文字表 [Mohonu / Public Domain / 出典] |
注
- ^ 中村尚司 (2001)「ターナ」河野六郎, 千野栄一, 西田龍雄 編著『言語学大辞典 別巻 (世界文字辞典)』三省堂, p. 580.
関連リンク
- Dhives Akuru
- Pandey, Anshuman (2010) Preliminary Proposal to Encode Dhives Akuru in ISO/IEC 10646 (1.55 MB)
- Xavier Romero-Frias '2003) The Maldivian Script. Volume One (Divehi Akuru -1)
[最終更新 2022/08/05]