パッラヴァ文字 Pallava
パッラヴァ文字は,南インド東海岸地方を支配したタミル系のパッラヴァ王朝(3 世紀後半〜9 世紀後半)に用いられたブラーフミー文字に基ずく文字である。この文字は当初サンスクリット,パリーを含むプラクリット,および他の多くの言語を記述するために用いられた。その後,宗教的および政治的碑文の文字として人気が高くなり,南インドや東南アジアの多数の文字に多大な影響を与えた。この文字は,南部グプタブラフミ,原カンナダ,タミールグランサム,および他の多くの名称でも知られている。
パッラヴァ文字構成
子音文字,母音文字および子音 dha に母音記号を付けた例をあげる。[高橋, Omniglot]
パッラヴァ文字見本
インドネシアで発見された 5 世紀のパッラヴァ石碑、チャールテウン碑文 [G.F.J. / CC BY-SA 3.0 / 出典] |
参考文献・関連リンク
- 辛島昇(2001)「グランタ文字」『世界文字辞典』(言語学大辞典,別巻,三省堂)
- 高橋孝信(2001)「タミル文字」『世界文字辞典』(言語学大辞典,別巻,三省堂)
- Omniglot Pallava
- パッラヴァ朝
- Indic inscriptions
- James, Ian (2008-2011) Pallava an important ancient script from South India.
- Pandey, Anshuman Preliminary proposal to encode Pallava in Unicode
[最終更新 2024/01/20]