マイティーリー(ティルフティー)文字 Maithili (Tilhutī lipi )
インドのビハール(Bihar)州東北部と,その北に隣接するネパール王国の平地部で話される,インド・ヨーロッパ語族,インド・アーリア語派に属する言語。この地方では,今では印刷にデーヴァナーガリー文字が使われるが,古くはサンスクリット語文献もマイティリー文字で書かれ,庶民と書記(カーヤスト)の記録・通信などはカイティー文字でなされる。書記体系としてはデーヴァナーガリー文字とほぼ同じであるが,字形はそれよりも丸みを帯びてベンガル文字に近い。マイティリー文字が用いられる地域の中心ティルフト(Tirhut)地方にちなんで,ティルフティー文字ともいわれる(フォントはここからダウンロードする)。「ティルフト」とは「川岸の恵みを享受する(地方)」の意で,ガンジス,ガンダク,コーシーの3河川に囲まれた一帯を指す。[1]
マイティーリー文字構成[2]
母音字
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KA + 母音記号
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子音字
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記号
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数字
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マイティーリー文字
世界人権宣言
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ユニコード
マイティーリー文字のユニコードでの収録位置は U+11480..U+114DF である。作表には Unifont Upper を用いた。
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注
[最終更新 2021/04/10]