スゴー・カレン文字 英 Sgaw Karen script,スゴー・カレン pɣakəňɔ́ sɣɔ lìʔphlɤ̂,ビルマ səgô kəyin sa

スゴー・カレン文字 (文字体系:アブギダ) は,1832 年にアメリカのパプティスト派 (洗礼派) の宣教師ジョナサン・ウェード (Jonathan Wade) によって考案された。カレン系言語の文字のうち最も普及している。スゴー・カレン語はミャンマーのパテイン(Pathein ပုသိမ်မြို့)を中心に,イラワジ・デルタ地帯,ペグー(Pegu)山脈の東のタウングー(Toungoo),マライ半島に続くタニンダィー(旧テナセリム[Tenasserim])地方のタボイ(Tavoy)とその周辺,カレン州,および,ランダーン北郊,国境を接するタイ国内で用いられる。 地図参照 カレン文字の使用されている範囲はキリスト教徒を中心に,この言語の分布域に広がっているが,タイ国領内においては,その普及度は落ちる。 [1]
スゴー・カレン文字と発音
頭子音字
頭子音字は,原型となっているモン=ビルマ文字の字母表の配列とほぼ変わらない。ただ,スゴー・カレン文字には,パーリ語からの借用語を写すときにのみ用いられるモン=ビルマ文字のいわゆる 「舌音」 の系列の文字と有声有気音の系列の文字はない。

介子音符号
下表は5種類の介子音符号

母音符号
母音符号は頭子音字の右,上,下にそれぞれ付加する。下表は

声調符号

数詞

スゴー・カレン語テキスト
サンプルテキスト
キリスト教スゴー・カレン文字:Genesis 1. 1-5 [2]

仏教スゴー・カレン文字
比較的最近になって,カレン州に住むスゴー・カレンの僧侶が作ったという仏教スゴー・カレン文字が現れ,仏教スゴー・カレンの間で使われ始めている。聖書を書くために作られたキリスト教スゴー・カレン文字の使用を仏教徒が嫌ったため,作られた文字といわれる。

テキスト入力
ユニコード
ビルマ文字のユニコードでの収録位置は U+1000..U+109F である。スゴー・カレン語で必要な文字・記号を赤字で示した。

カレン文字表示テスト
下表右下セルにカレン文字が正しく表示されない場合は,ユニコード対応フォント [3] をインストールする。
正しい表示 | お使いのコンピュータでは |
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スゴー・カレン入力方法
ミャンマーのサイト ThanLwinSof: Ekaya からフリーの Ekaya Input Method (32 bit Windows を使用の場合 Ekaya-0.1.9_x86.exe) を入手,インストールガイドに沿ってキーボードを設定する。スゴー・カレン用キーボードを選択してスゴー・カレン語文章を入力する。
関連リンク
注
- ^ 加藤昌彦 (2001)「スゴー・カレン文字」『世界文字辞典』 (言語学大辞典,別巻,三省堂)
- ^ Bibles on MyanmarBible.com
- ^ スゴー・カレン文字対応フォント Padauk Font
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