カムティー文字 英 Khamti script
インド,アッサム州の東北,ラキンプール(Lakinpur)地域で,北のミシュミ族と南のシンポー族の間に挟まれて分布するカムティー族の,カムティー語を表記する文字。アッサムで話されるタイ系言語を表記する文字には,アーホム文字,シャン文字,ノラー文字があるが,このカムティー文字は,シャン文字と同様にビルマ文字を基に作られたモン系文字である。ノラー文字は,このカムティー文字の変形であると考えられている。 [1]
文字構成
単語を構成する音節は,核になる字母(=頭子音字)を中心に,その上下左右に,母音符号,子音複合形,語末子音符号,および声調符号を付して表記する。
子音字
母音字
声調符号
各種符号
テキスト
カムティー文字用例
[出典:Martin Hosken (2008) Proposal to add Khamti Shan Characters to the Myanmar Blocks. (1.81 MB) p. 5.] |
ユニコード
カムティー文字はユニコードのミャンマー文字(U+1000..U+1090 )および,ミャンマー拡張文字(U+AA60..U+AA7F )に収録されている。
入力方法
カムティー文字対応の入力メソッドは存在しないが,ミャンマー語用キーボードの利用方法を参考までに記す。ミャンマーのサイト ThanLwinSof: Ekaya からフリーの Ekaya Input Method (32 bit Windows を使用の場合 Ekaya-0.1.9_x86.exe)を入手,インストールガイドに沿ってミャンマー用キーボードを設定する。カムティー文字に必要な文字,例えば上記ユニコード文字表の U+AA60 を入力する際は,AA60 とタイプし,続けて Alt キーと X キーを同時に押すことによって文字を入力する。【参考】 多言語環境の設定
注
- ^ 西田龍雄(2001)「カムティー文字」河野六郎, 千野栄一, 西田龍雄 編著『言語学大辞典 別巻 (世界文字辞典)』三省堂, pp. 248-249.
関連リンク・参考文献
- Khamti language | Khamti people
- Hosken, Martin (2008) Proposal to add Khamti Shan Characters to the Myanmar Blocks (1.85 MB)
- Khāmtī Linguistic Survey of India / compiled and edited by George Abraham Grierson, Culcutta 1903-1928. Vol. 2: Mōn–Khmēr and Siamese-Chinese Families (including Khassi and Tai). p. 141ff., Sample: p.150ff. [Digital South Asia Library "Linguistic Survey of India"]
- Tai Khamti Song
[最終更新 2021/09/04]